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【導入事例インタビュー】「社員の声を聞く仕組み」が、組織の距離を縮める。ココロの共有で始める、週報を活用したコミュニケーション改革

| 導入企業: | SS建築デザイン有限会社 |
|---|---|
| 利用歴: | 約1年 |
| お話を伺った方: | 佐々木社長、赤平部長、石塚主任 |
社員一人ひとりの考えや仕事の状況を、経営者や上司がどのように把握し、組織づくりに生かしていくか。日々の業務に追われる中では、対面でじっくり話す時間を確保することは簡単ではありません。また、会話の中で伝えられる情報は、その場の状況や話す人の受け取り方によって、背景や意図が十分に伝わらないこともあります。
今回お話を伺ったのは、岩手県花巻市で注文住宅の設計・施工、リノベーションや不動産事業などを一貫して手掛けているSS建築デザイン室さまです。
「ココロの共有」を導入し、1年以上が経過しているのですが、ココロの共有を導入した背景、運用していく中での工夫、社員の変化について、佐々木社長、赤平部長、石塚主任にお聞きしました。
導入のきっかけは「社員の話が十分に聞けていない」という気づき
ーーまず、「ココロの共有」を導入する前の状況について教えてください。
(佐々木社長):
社内でのコミュニケーションについては、意識して向き合っていましたが、自分としては聞いているつもりでも、時間的な制約やロケーションの違いもあり、社員が考えている背景まで深く聞く時間がないままになってしまうことがありました。その限られた情報で経営者として判断をするためには、自分なりに解釈して答えを出さざるを得ないということがありました。社員としても「伝えたいことが伝えきれていない」という不完全燃焼感はあったと思います。
実際に社員から「あとで話そうと思っていたけれど、結局言えなかった」と言われることもありました。
そんな感じで、社員の考えや背景をきちんと理解して、話を聞く方法として何か仕組みをつくらなければいけないという課題を感じていたところ、みらいコンサルティングから「ココロの共有」を紹介してもらいました。
提案をいただいた時から「これがベストだ」と感じていたわけではありません。ただ、このままモヤモヤしているのではなく、何か行動してみることが大切だと思い、「自分は会社を変えたいと考えている」という意思を社員に示すことから始めようと考えました。

最初は戸惑いがあっても、「一人ひとりの意見を出しやすい仕組み」になると感じた
ーー導入が決まったとき、どのような印象を持たれましたか。
(赤平部長):
初めて取り組むことなので、社員の中には「何をするのだろう」と、少し抵抗感を持つ人もいるだろうと思っていました。
ただ、会社として何かを変えようとしていることは理解できましたし、定着しないかもしれないからやめた方がいい、ということではないと思いました。
もちろん、慣れるまでは大変だったり、面倒に感じたりする人もいるとは思いますが、そこはある程度辛抱する時期が必要だと考えていました。
しかし、みんなで継続して取り組むことで、少しずつ提出することが普通になってきました。今では、導入してよかったと感じています。
(石塚主任):
対面で話すよりも一人ひとりが意見を出しやすくなる可能性を感じました。普段の会話では、どうしても発言する人が限られますが、文章であれば、それぞれが自分の考えを整理して伝えられるのではないかと思いました。
週報を書くことで、「何となく過ぎていた1週間」を振り返られるようになった
(赤平部長):
1週間は思っている以上に早く過ぎます。「もう書く日なのか」と感じることもありました。
一方で、週報を書くことで、自分自身の1週間を振り返ることができます。
「先週やろうと言っていたことが、できていなかった」 「1週間経ったけれど、思ったように成果が上がっていない」
そうしたことに気づくきっかけになりました。
ただ何となく1週間が過ぎていくのではなく、自分が何をして、何ができて、何ができなかったのかを振り返る時間になります。仕事に対する意識も、少しずつ変わってきたように思います。
また、自分が書いた内容に対して、社長が否定的ではなく、前向きに受け止めてくれることも大きいです。
「それなら少しやってみよう」 「自分の業務を少しでも前に進めてみよう」
そんな意識につながっています。

書きやすい質問が習慣につながる
(石塚主任):
導入前にも、週報のような業務日誌がありました。ただ、いつの間にか書かなくなり、自分の中でも止まってしまっていました。そのため、最初は「また週報を書くのか」「何を書けばいいのか分からない」という気持ちがありました。
単純な業務報告ではなく、「今週の振り返り」「来週やること」という振り返りの質問は書きやすさを感じています。業務の報告を書く人も多いですが、まずはそれでいいと思っています。そのうえで、コメント欄に自分が考えていることを書いてくれる人もいます。
「振り返りをする」ということによって、社員が書く意味を理解しやすくなり、記入率や内容も大きく変わってきました。

社長が一人ひとりにコメントすることで、継続する動機が生まれる
ーー佐々木社長は、社員の週報に対して毎週とても丁寧にコメントされています。どのような思いで取り組まれているのでしょうか。
(佐々木社長):
やると決めたのであれば、きちんとやらなければいけないと思っています。
こうした取り組みは、忙しくなると最初になくなりやすいものです。「今週は時間がないからやめよう」となりがちです。
だからこそ、その取り組みの意味を考え、無駄に見えるようなことも大切にして続けることが重要だと思っています。
それは、社員を大事にすることにもつながるのではないでしょうか。
最初の頃は、全員の週報を読み、コメントするのにかなり時間がかかりました。午前中いっぱい使うこともありました。現在でも、週報への対応には2〜3時間ほどかかります。
ただ、文章を書くことは、自分の気持ちを整理することでもあります。
「こう伝えたい」と思っても、そのまま書くと強い表現になってしまうことがあります。社員にどう受け取られるかを考えながら、過去の週報も見直してコメントするようになりました。
文字で残るからこそ、社員の考えや背景が見えてくる
(佐々木社長):
社員との距離感も変わってきたと感じています。
以前は、社員と話すために、わざわざ時間をつくらなければなりませんでした。しかし、週報を通じて、すでにある程度の背景や考えが分かっている状態で話せるようになりました。
「これはどういう意味なのか」 「なぜこう考えたのか」 「この人は今、何に取り組んでいるのか」
そうしたことが、文章を通じて見えてきます。
特に、離れた拠点にいる社員の状況も把握しやすくなりました。距離があっても、週報に書いてくれる人であれば、考えていることが分かります。
どうしても声の大きい人の意見だけが聞こえやすくなる中で、「ココロの共有」によって、一人ひとりの考えを確認できるようになりました。
直接会って話すことが不要になったわけではありません。しかし、週報があることで、対面での会話も確認や深掘りに集中できます。
会話の前提がそろった状態で話せるようになったことは、大きな変化です。
「わかってくれていたんだ」と気づけることが、自信につながる
(赤平部長):
週報に対して、社長や部長から返ってくるコメントを見ると、「そういうふうに受け取ってくれていたんだ」と分かることがあります。また、「こういうことを言いたかったんだ」 「自分のことを、こう見てくれていたんだ」と気づく瞬間もあります。
これまでは、相手はそこまで感じていないだろうと、勝手に決めつけていた部分もあったのかもしれません。
しかし、コメントを通じて、「ちゃんと見てくれている」「気づいてくれている」と分かる。これは、自分の自信にもつながります。
表面的には、業務そのものが大きく変わったわけではありません。ただ、相手がどのように見てくれているかが分かるようになったことで、仕事に向かう気持ちは変わってきました。

書くタイミングは柔軟に。自分のためのツールとして定着
ーー提出日は決まっているのでしょうか。
(佐々木社長):
基本的には毎週金曜日に提出する形ですが、金曜日まで待たずに書いてもよいことにしています。金曜日にしか書けないとなると、「何をやったっけ」と忘れてしまうことがあります。
そのため、「今、書きたい」と思ったときに書いていい。何か気づいたことがあれば、その時点で書いていいと伝えています。
「今日はなぜこうだったのだろう」と思ったときや、うまくいかなかったことがあったときに、その場で書く人もいます。
時間が経つと、そのときの思いが冷めてしまい、「もういいか」となってしまうこともあります。だからこそ、気持ちが残っているうちに書くことには意味があります。
(石塚主任):
決められた日に、決められた形式で書くというより、社員それぞれが自分に合った使い方を見つけている印象です。
周囲から「金曜日以外に書いてはいけないのですか」と聞かれたこともありました。それだけ、自分のためのツールとして使い始めているのだと思います。
単なる提出物ではなく、「書くと自分の役に立つ」と感じてもらえていることが大切だと思います。
取り組みを意味あるものにする、社内外からの働きかけ
(佐々木社長):
社員は真面目なので、やると決めたことは、きちんと取り組もうとします。
一方で、「何のためにやるのか分からないこと」は続きません。だからこそ、取り組みを意味のあるものにしていく必要があります。
導入当初は、私から発信すると、どうしても強く、重く受け取られることがあります。そこで、みらいさんから「今週、良いコメントがありました」「こういう書き方がよかったです」とスライドで紹介をしてもらいました。
匿名で、個人や仕事内容が特定されない形で、週報の良いコメントを社内に共有したのです。
自分が直接褒めるのではなく、第三者から「こういう書き方は良い取り組みです」と伝えてもらうことで、社員も素直に受け止めやすくなりました。
社内だけで完結させず、外部の視点から評価してもらえたことはよかったと思います。
(みらいコンサルティングが抽出したナイスコメント)


少しずつ変わり始めた、社員の文章と仕事へのアンテナ
(佐々木社長):
まだ定着の途中ではありますが、社員一人ひとりが自由に書くようになってきたと感じます。最初の頃と比べて、コメントの質も明らかに変わってきました。
週報を書くことが習慣になると、仕事をしながら、「これは後で週報に書こう」「このことは確認しておこう」と考えるようになります。
常に仕事へのアンテナが立っている状態になるのです。
単に1日の日記を書くということではなく、1週間の仕事を意識しながら過ごすことにつながっています。
(石塚主任):
仕事に追われていると、目の前のことだけで精いっぱいになりがちです。
しかし、週報を書くことを意識すると、「自分は今、何をしているのか」「来週は何をするのか」を考えるようになります。
これからは、単なる業務報告だけでなく、自分がどう感じたのか、何を考えているのかも、少しずつ書けるようになればと思っています。
そうすると、自分自身を客観的に見られるようになり、仕事のパフォーマンスを高めることにもつながるのではないかと思います。
今後は「やりたいこと」や「相談したいこと」も書ける場に
ーー今後、「ココロの共有」をどのように活用していきたいですか。
(佐々木社長):
組織としても、部長が部下の状況を直接把握し、コメントを返すことで、管理職としての自覚が生まれます。
社長、部長、課長、メンバーという組織の階層がある中で、社長と社員の距離が近いことは大切です。しかし、業務を進めるためには、部長や課長が部下の状況を理解し、部として動ける状態をつくる必要があります。
一人の社員に伝えただけでは、組織全体は動きません。
部長がわかり、課長がわかり、必要な指示が通り、部全体が動く。そのような組織づくりに、「ココロの共有」が役立つのではないかと思っています。
社長がすべてを直接動かすのではなく、「手は離しても、目は離さない」仕組みをつくることが理想です。