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1on1ミーティングの失敗例・成功のための2つのポイント

 上司と部下が定期的に行う対話「1on1ミーティング」。最近注目が高まっており、導入する企業も増えています。

 今回は、よくある失敗例から、1on1ミーティングを成功させるためのポイントをご紹介します。


1.1on1ミーティングのよくある失敗例「現場に任せ過ぎている」



 1on1ミーティングを導入している企業でよくある失敗が、「1on1ミーティングの制度を導入したものの、実施について、現場に任せ過ぎている」というケースです。経営層や人事部門から「1on1ミーティングをするように」と号令があったものの、実施については現場に任せっきりになってしまっている、ということがあるようです。


2.なぜ失敗するのか



 現場に任せ過ぎると、なぜ失敗につながるのでしょうか。

 理由のひとつとして、現場の管理職自身が1on1ミーティングを受けたことがなく、どのように1on1ミーティングをしたらよいのかわからない、そもそもその目的も理解していない、ということがあげられます。その結果、1on1ミーティングが雑談で終始してしまったり、一方的な指導やアドバイスの場となってしまい、1on1ミーティングの本来の目的である「部下が持っている能力を引き出し、行動を促す、自律型人材の育成」という効果が感じられない状況に陥ってしまいます。そうすると、次第に実施頻度も減っていく、という悪循環となり、いわゆる形骸化した制度となってしまいます。


3.制度を成功させるためのポイント



 このような失敗を防ぐためのポイントとして、以下2つご案内します。

①管理職向け研修の実施

②人事部門による主体的な運用の推進(目的の共有、運用の定期的な確認改善)

① 管理職向け研修の実施


 先述のとおり、現場の管理職自身が1on1ミーティングを受けたことがないという場合がほとんどです。どのように1on1ミーティングをしたらよいのか、研修を実施し、特に管理職には「対話スキル」を身につけてもらうことをお勧めします。対話スキルを身につけると、より良い1on1ミーティングができるようになるだけでなく、営業現場等通常の業務でも顧客との関係性向上などのよい効果が期待できます。


② 人事部門による主体的な運用の推進
 (目的の共有、運用の定期的な確認改善)


 対話スキルも重要ですが、1on1ミーティングはあくまでも手段であり、制度の目的を見失わないことがもっとも大事です。会社として、この手段を使って何をしたいのか、社員や組織にどんな価値をもたらしたいのかを人事部門が率先して発信し、主体的に運用を進めるようにしましょう。


 また、1on1とこれまでの人事面談の違いがよく認識されていないケースもありますので、1on1ミーティングと人事面談の違いについて、折に触れてよく説明することが重要で、先述の管理職向け研修に取り入れてもいいと思います。

【参考】1on1ミーティングと人事面談の違い


 さらに、人事部門としては、1on1ミーティングがきちんと行われているか、実際に受けた社員はどう感じたか、アンケートなどを活用して、定期的なチェックをおこない、制度を改善していくことも重要です。目的や位置づけの発信と合わせて、継続して状況を確認しましょう。



 以上、1on1ミーティングのよくある失敗例から、制度を成功させるための2つのポイントをご紹介しました。このような取組みを継続することで、制度が定着し、本来の効果にもつながっていくのです。


 1on1ミーティングのアンケートや面談記録などは、クラウドシステムを活用して管理することもできます。また、1on1ミーティング制度導入のコンサルティングや、管理職向けのスキル研修も実施していますので、ぜひお気軽にご相談ください。


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